概要
2024年11月28日にNHK名古屋のラジオ番組「夕刊ゴジらじ」に生出演したKOKIA。パーソナリティは村竹勝司と渡邊晶子。
内容
村竹勝司(以下、村): ここからは音楽ゲストのコーナーです。今日のゲストはこの方です。
KOKIA(以下、K): KOKIAです。
村: どうぞよろしくお願いします。
K: よろしくお願いします。
渡邊晶子(以下、渡): お願いいたします。
村: 今日はシンガーソングライターのKOKIAさんにお越しいただきました。夕刊ゴジらじ初登場です。
K: はい、よろしくお願いします。
村: どんな方なのかたっぷり魅力を探りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
K: お願いします。
渡: ではKOKIAさんのプロフィール、簡単にご紹介させていただきます。音楽や芸術を愛した祖父母の影響で多くの芸術に慣れ親しんで育ち、3歳からバイオリンを始め、高校・大学では声楽を専攻。クラシックを学ぶ一方、自らが作詞作曲した楽曲を通して音楽の持つ素晴らしさや可能性をたくさんの人に伝えたいと、大学在学中にデビューされました。変幻自在な、その歌声は海外での評価も高くワールドワイドに活躍の場を広げていらっしゃいます。去年、デビュー25周年を迎えられました。
村: はい、おめでとうございます。
K: ありがとうございます。
村: 25周年。
K: はい!
村: この迎えた率直なお気持ちはいかがですか?
K: 25年もたったの!? という感じだったでしょうか。
村: もう、あっという間でした?
K: あっという間でしたね。もうホントに昨日のことのように、デビューした当時のことを鮮明に思い出せます。
村: うん。その、あっという間だったということは、それだけもう充実した25年だったというふう……。
K: もう、濃厚な25年でした。
村: 濃厚だとやっぱり時の流れるのは早いですよね。
渡: あの〜、この番組、愛知・岐阜・三重の皆さんにお届けしている番組なんですけれども、この地域というのは、よくいらっしゃいますか?
K: あの〜、そうですね。ライブがあれば必ず。今年もこっちの方に歌を届けてたんですけれども。来年ももちろん来るんですけれども、結構初期の段階からすごく熱いファンの方たちがいるエリアと自分の中で認識していて。こっちの方には歌を、届けに来たいなといつも思っています。
村: 熱いファン、その全国いろいろ回られる中で、この東海地方って熱いですか?
K: 熱いファンだと私はすごく思ってて。今年もツアーの最終日に組んでたんですけれども、とてもいい公演ができて気持ち良くファイナルを迎える事ができました。
村: 名古屋で、このファイナルって。
渡: ね、ファイナルを迎えてくださるって嬉しいですね。
K: サイン会とかさせていただいた時に「本当に待ってました!」みたいな。言ってくださる方が本当に多いので。もちろん、どこの地方に行ってもそう言ってくださる方たちはいらっしゃるんですけれども。名古屋の方たちはなんかすごく昔からそういう方たちが多いイメージが、私の中にはあります。
村: よくですね、あの〜、色々なアーティストさんが、名古屋のファンの皆さんは熱いと。
K: やっぱり思ってるんですね!
村: はい。で、元々この名古屋この尾張地域というのは、芸どころといわれていた所でもあるので。まあそういう流れから。見る目、含め。
渡: この、芸事に対する熱意が。
K: そうかもしれないです。本当に、ちょっとね。なんか「熱い!」っていうのが感想ですね。
渡: へ〜。
村: なるほど。
渡: 一方で、KOKIAさんは去年までですかね。長い間ロンドンにもお住まいだったと。
K: あ、そうです。子育ての流れのきっかけで。大体3年半4年ぐらいちょっと住居をイギリスの方に移していたんですけども、もちろんその間も日本での活動もしてたんですけれども。え〜、去年。あの〜、久しぶりにちゃんと住居をもう一回日本に移して。え〜、帰ってきたところです。
村: はい、あの、お話の途中ですが、ここで地震の情報をお伝えします。
(地震のニュース)
村: では、お話を続けさせていただきたいと思います。
渡: はい。イギリスにしばらく住居を構えていたということですけれども。
K: はい。
渡: あの〜、イギリスで、こう、生まれる音楽、自分が制作する音楽は、やはり、こう、日本に居るときとは変わるものですか? なにか。
K: いや〜、それはなんとも…… う〜ん、言い表せないんですけれども……。変わるんでしょうね、恐らく。だって、あの〜、すべてのものに影響されて、いろんなことを感じて、それが音になっていくので。恐らくイギリスに限らずなんですけれども。もちろんイギリスに居る間は、そこで感じたもの、出会った人、食べたもの、見た風景、全部が音になってったと思うので。日本にいた時には生まれなかったであろう曲がそこで生まれてると思います。
村: やはりこう場所が変わると、空気感であるとか。何かこう変化が起きますよね。
K: そうですね。
村: その地に行くと。
K: はい。
村: 逆に海外から日本に戻ってくると、日本でのまた感覚が新鮮だったり。
K: はい。
村: で、いろんなものに、こう、自分が、五感が働くというか。そういうところがまた音楽作りに、影響してくるんでしょうね。
K: はい、そのとおりです。本当に場所を変えて、空気感だったり、出会う人、感じることが変わるたんびに「ああ、この思いを音にしたいな」とか。「この風景を音にしてみんなに伝えたいな」と思うものが音になっていくので。私にとって、その〜、移動する…… 「音の旅人」ということばをよく使うんですけれども。「心はいつも歌と旅をする」というふうに言っていて、こう、旅に行けない人にとっては音楽が旅の代わりだったり。旅に行く私にとっては、その旅先の風景を音にしたためて、またお客様に戻したり。なんかそういう、なんか、「旅と音楽」っていうのは、いつもテーマになっているような気がしています。
村: なるほど。
渡: KOKIAさんから見て、その…… ロンドンっていう、街だったり、ロンドンの人たちって、なんか、どんな印象ですか?
K: あのね、ロンドンは私にとって、いろんなお話ししたい事あるんですけれども。一つとっていうと「ソーシャル」。こうみんなでつながろうという出会いの場がすごく強い気がします。
渡: 出会いの場?
K: はい。何かこうちょっと目を合わせても、ちょっとしたきっかけで会話が始まるし。例えばで言うと極端な話、信号待ちをしていても「あっ、なんかすてきなジャケットですねどこで買ったんですか?」から始まって「あっ、ご近所さんですか?」みたいな感じで。「あなた、見かけないですよね?」とか。
渡: へ〜。
K: そんな感じで会話が始まって、あの〜…… お友達になったりするケースもあるので。とてもなんかこう、ドアがいっぱいある? 気がして。
渡: きっかけが本当に至る所に。
K: 扉が(あります)。
村: なんかこう、海外に行くと。日本では知ってる人には「おはようございます」。
K: はい。
村: で、朝言ったりしますね。「こんにちは」とか。知らない人には何かこう挨拶せずに通り過ぎていくようなことが多いと思うんですけど。海外って、知らない人でもなんか「Hi!」とか。
K: 言います。そうなんですよ。
村: で、なんでか知らないけど、そこでコミュニケーション生まれるんですよね。
K: はい、もう本当に、そうで、エレベーターなんか一緒になったら、必ず会話したりしますから、なんか私にはそれが合ってました。
渡: なるほど〜! あの〜、KOKIAさん、いろいろこれまで25年の中で。音楽作られてきたと思うんですけれども、この番組のディレクターがですね。「これ面白いよ」と私たちに持ってきてくれたものがありまして。それがKOKIAさんのアニマルシリーズ、なんですよね。なんと1曲ずつこの象とかフクロウとか動物をテーマに曲を作っていて。今…… 42曲?
K: はい。
渡: 42種類分の動物が歌になっている?
K: そうです。目指せ100匹分!というところで、まだまだこの旅は続いていきます。
渡: まだ半分も行かれてないことになるんですねご自身の中で。
K: そうなんです。だいぶ書いたつもり、つもりでしたけど。
村: 大変ですよね。
K: そうですね。でもなんかこう、子ども…… このシリーズ、実は私が出産をきっかけに、子どもの成長とともに、私も何か残していけないかなと思って。子どもも大人も楽しめる曲を残していきたい。なんだろうな? そうだ! 子供が、こう言葉を覚えていく過程で動物の名前とか覚えていくじゃないですか。
渡: はい。
K: この速度で私も動物の曲を書き続けようって思ったんですね。
渡: へ〜。
村: は〜。
K: なので息子が「クマ、ゾウさん、大好き! キリンさん!」とかって言ってる時にじゃあキリンの曲を書こうじゃないか、ゾウの曲を書こうじゃないかという事で。残してきたのが今のところ……
渡: 42曲? ですかね。
K: まだまだ!
村: でも、こう、子供がいろいろな動物の名前を覚えていくときって、共に地球上で生きている命をね、感じている瞬間でもあるじゃないですか。そういう感動も…… ありますよね。
K: あります! なので、この動物シリーズの歌は、曲によっては、すごくほろりとするものもあったり。曲によってはユーモアあふれるものもあったり。全体として、動物がテーマにはなってるんですけれども。親子で聴いていただくのにホントにいいテーマがいっぱい詰まった企画になっているので、ぜひ、あの〜、ちょっとお遊び企画なんですけれども。アニマルCD、ぜひ聴いてもらいたいなって思ってます
渡: 私はいつか「コモドオオトカゲ」で作ってほしいです。
K: あ〜、作りたいですね。
渡: 東山動物園に今、夏に来て。はい。
K: うんうん、見ました!
渡: 是非。でもだんだん難しくなってきません?その、動物も種類といいますか。
K: そうですね。絞られてきているのでなかなかこれから難しいと思いますけど頑張ります。
村: ただその中でも、こう、つながりというかね親子であったり。こう、動物たちとのつながり、関わり、接点というところではなんかこう愛があったり、命があったりで。そのテーマは、きっと変わらない共通の。何かありますもんね。
K: ありますね。本当に。あの、おっしゃったとおりで。なんか、色んな人たちがいるように「ほら、動物を見てごらん。分かりやすいでしょ!」「あんなにユニークであんなにいろいろで」「だから、かっこよくて。だから、かわいくて」っていう、なんかそれがずっとテーマになっていて。今後ろで聴いていただいてるのは「フクロウ」っていう曲なんですけれども。
渡: 「ホウ!ホウ!」って時々言ってますよね。
K: そうです! なんかこう一緒にまねして歌ったり、音楽と教育と色んな教えたいことが全部詰まった企画アルバムなので、ぜひもし機会があったら聴いてください。
村: ね〜。多くの人に届いてもらいたいですよね。さあアルバムの話にもちょっといってみましょうか。
渡: はい。先週2枚組のベストアルバムが発表されましたが。今回はどんなコンセプトで?
K: 今回はですね、デビュー25周年を記念してオールタイムベストとしてたくさんの曲を残させていただいてきました。その中より、どうにか2枚…… 2枚のディスクに絞って30曲! 収録した『essence』というアルバムをリリースいたしました。
渡: 30曲選ぶの大変じゃないですか?
K: めちゃめちゃ大変なんですけど、まあもうホントに25年の中で。まあ…… 全ての時代から代表曲を選ぼうということで、つまんでいったので。もうホントに「この曲、どうしても聴いてほしいよね」(という曲を)順番に入れたらもう8割9割埋まってしまって。最後はホントに「どうする? この曲にする? それともこっちにする?」っていう感じで、あの…… 決めました。
村: ご自身の中では何か、このアルバムの中での、テーマはあったんですか?
K: う〜ん、まあ今回お伝えしたように、25年のキャリア長くなって曲もたくさんになりました、というところで「このアルバムじゃあ何で作ったの?」という、「どんな人に聴いてほしいの?」ということを申し上げると、最近KOKIAのこと、それこそ今日の番組で知って、聴いてみたいなと思われた方に「25年もこんなにたくさんの作品残してたらどれから聴いたらいいの?」って方が多かったんですよね。その時に「KOKIAの森、深すぎるから、じゃ、入り口はこの『essence』聞いてください」。それでKOKIAのいろんな作品、作風あるけど、好きな入り口見つけてくださいというのが、このアルバムです。
渡: それで『essence』なんですね、タイトル。
K: うん、そうなんです。はい。
村: なるほどね。もう本当に、こう、思いが詰まっていて、これを聴けば、KOKIAさんが…… 見られるというか、感じられる。
K: KOKIAの森の、なんかちょっといろんな違う風景が見れて。さてそこから先はどこに行きたいか、お客様が決めてください、というアルバムになってます。
渡: とても、道しるべとしてありがたいですね。
村: ちなみに、Xの方にコマコマさんから、さっきのアニマルシリーズについて。「マヌルネコさんでもぜひ作ってください」と。
K: マヌルネコさん?
村: マヌルネコって、いるんですよ。動物園に。
K: はい。じゃあ、ちょっとあとでマヌルネコさんを調べてみます。
村: さあ、あの〜…… 選曲をしていく中で。
K: はい。
村: その最後の、ところで大体8割ぐらいは決まって。
K: はい。
村: 残りが「どうしようかな〜」っていう中では、最後、これ! っていうふうに決定付けたもの? 何がありました?
K: いやもう本当にそれは……。もう優柔不断なのもあって、私は「これも、これも、これもやりたいです。最後は決めてください」とスタッフの方に。私はもう言いました、「これも、これも、これも入れたいんです」。「でもCDには、限りある、入れられる分数の限りがあるんです。なので全部は入りませんKOKIAさんどうしますか?」。「いや全部入れたいんです選べないんでお願いします」って言って、スタッフの方が「分かりました。じゃあこれでどうですか」。「いや、いやいやいや、これも入れたいんです」みたいなことで、最後の最後まで粘りました。もうだから、マックス。CDに収録できるマックスの時間が入っていて、2枚で30曲という感じになってます。
渡: さあ今日はその中からですね代表曲のありがとうを皆さんにお聴きいただきますが、実は今回、「KOKIA’s Version」って曲の後ろについていますよね。
K: はい。
渡: あの、取り直しをされた。 新しいバージョンで収録されたと聞きました。
K: はい、そうです。実はこの「ありがとう…」は25年前にリリースされてる曲で、だいぶ古い曲なんですけれども、今回ミュージックビデオを撮ろうという話になったこと、それから、この初めに、25年前に発売された「ありがとう…」。ではなくて、実は、その前に、私のデビューを決めるきっかけとなったデモテープに「ありがとう…」すでに収録されていたんです。
村: ほう。
K: そのデモテープバージョンが私の中では本当のオリジナル「ありがとう…」だから。その空気感、そのフレッシュ感。そのときの……、「エッセンス」をね。こう、まとった、新録の「ありがとう…」を、ぜひお客様にお届けしたい、というわがままを聞いていただき、今回2回目のセルフカバーで、3度目の正直。新しいバージョンの「ありがとう… (KOKIA’s Version)」ができました。
村: 1つ、まあ一種の原点ですよね。
K: 原点です。
村: ね〜。
K: もうデビューする前、まだ、それこそKOKIAという名前では歌を歌っていくと決めていなかったときに生まれている曲。そして私が、この曲をレコード会社さんに送ったことで、KOKIAとしてデビューが決まって。今日こんにちまで続けてこれた。まあそれを、25年たった私が、どう歌うのか?というところで、25年の物語が完結する。
村: なるほど。このあとたっぷりとお聴きいただきたいと思います。冒頭にも来年もライブで名古屋のほうに。この東海地区に来られるということで、ぜひ皆さん、生歌をお聴きいただけたらと思います。さあ番組の聴きの皆さんに最後に、ファンの皆さんに向けてメッセージをお願いします。
K: はい! もう25年間、26年間続けてこれたのは、私の歌をいつも優しい気持ちで待って応援し続けてくれた皆さんがいたからだと思っています。ずっとずっと、大きくなり続けるこのKOKIAの木が、どこまで大きくなるのかな、というのがただただ楽しみでワクワクして歌い続けています。え〜、その一歩。毎年毎年丁寧にコンサートで皆さんをお待ちすることだと思っているので、「この歌聴けてよかった」と思う歌を歌えるよう、頑張りますから! 2025年、来年もね。またコンサート会場で皆さんにお目にかかれるのを楽しみにしています。26年間! ず〜っと応援してくれて、ありがとう。
村: はい! 今日はどうもありがとうございました。今日のゲストはシンガーソングライターのKOKIAさんでした。
渡: それでは最後に1曲をお届けします。曲紹介をお願いします。
K: KOKIAで、「ありがとう… (KOKIA’s Version)」。
曲 「ありがとう… (KOKIA’s Version)」(アルバム『essence』)